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ラセン神経節の役割(電気信号を受け取る)

- 「聞く」仕組みについて

 

ラセン神経節細胞とは

 渦巻(ウズマキ)状の構造をした蝸牛(カギュウ)の真ん中の軸(蝸牛軸)に有毛細胞からの電気信号を受け取る神経細胞が存在します。これをラセン神経節細胞といいます。ラセン神経節細胞には、2種類の役割があります。1つ目は、有毛細胞からの電気信号を脳に伝える役割です。もう1つは、脳の側からの信号を有毛細胞に伝える役割ですが、この役割が音を感じることにどんな役割を果たしているのかは、まだ完全にはわかっていません。ラセン神経節細胞から出た神経線維(電気を伝えるコードの役割を果たしており、聴神経と呼びます)は、内耳道という骨のトンネルを通って、脳の延髄という場所に入っていきます。延髄というところには、蝸牛神経核という神経細胞の集まりがあり、ラセン神経節細胞からきた神経線維はここに連絡します。つまり、ラセン神経節細胞は有毛細胞と脳をつなぐ大切な役割を果たしている神経細胞の集団と言えます。

蝸牛(カギュウ)から脳への神経回路

 

ラセン神経節細胞と有毛細胞の関係

 ラセン神経節細胞は、2つの方向に連結する神経線維を出している細胞で、一方が有毛細胞へ、もう一方が脳の蝸牛神経核につながっています。手を両方に伸ばし、一方が有毛細胞につながり他方が脳につながると想像してください。1つのラセン神経節細胞は、1個の内有毛細胞につながっています。逆に、1つの内有毛細胞は約20本のラセン神経節細胞からの神経線維がつながっています。つまり、1つの内有毛細胞からの信号は多くのラセン神経節細胞に伝えられることになります。
 有毛細胞とラセン神経節細胞の関係は、音を伝えること以外にも重要な関係があります。ラセン神経節細胞は、有毛細胞との連絡を失ってしまうと、死んでしまうのです。逆に、ラセン神経節細胞からの連絡を失っても、有毛細胞が死ぬことはありません。ラセン神経節細胞の生存には、有毛細胞が作っている神経栄養因子という、一般の神経細胞の生存に大切な物質がなくなってしまうことも大きな要因となっています。
 この関係は、ラセン神経節細胞と蝸牛神経核の細胞にも当てはまります。ラセン神経節細胞からの連絡を受けている蝸牛神経核の神経細胞もラセン神経節細胞との連絡を失うと死んでしまうことがあります。ただし、生まれてからある程度の期間が過ぎてからは、簡単には死なないようになっています。

ラセン神経節細胞の栄養供給の仕組み

ラセン神経節細胞

蝸牛断面図(外有毛細胞・内有毛細胞)

蝸牛断面図

 

◆「「聞く」仕組みについて」の記事一覧◆

☆聴覚の基礎知識☆
◆音が聞こえる仕組み◆ 
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