難聴ってどんな病気なの?
難聴は、最も頻度の高い身体障害の1つですが、その正確な実態を調べることは簡単ではなく、すなわち正確な対処も難しい病気です。その理由として、難聴は徐々に進んでいく事が多いため、どこまでが正常で、どこからが聴覚障害かの線を引くことが難しいこと、音の感じ方が人によってことなるため、聴力検査の結果が同じでも日常生活に困難が生じると感じる人と、そうでない人が両方いることなどが挙げられます。
難聴か否かを見極める一つの目安として、日本では聴力が両側とも70デシベル(dB)以上、または一側(片側)が50デシベル以上で反対側が90デシベル以上で障害者と認定されますが、このような人は、現在約40万人とされています。しかし、障害認定を受ける人は、補聴器などを使わなければほとんど会話もできない程度の高度難聴であり、軽度から中等度の難聴、および一側性の難聴の人はこの中に含まれません。このような人を加えると、日本では推定700万人以上が耳に不自由を感じているとされています。
難聴の分類一覧(先天性及び後天性難聴)
| 先天性難聴 |
遺伝性難聴 |
症候性、Alport症候群、Usher症候群など非症候性 |
| 胎生期難聴 |
風疹、サリドマイドなど |
| 周産期難聴 |
重症黄疸など |
| 後天性難聴 |
伝音難聴 |
滲出性中耳炎、耳小骨離断、真珠腫性中耳炎など |
| 感音難聴 |
突発性難聴、加齢性難聴など |
聞こえるはずの音が聞こえない難聴や、聞こえないはずの音が聞こえる耳鳴りは、聴覚になんらかの異常が生じて起こるものです。具体的には、音を空気の振動として感知してから「音」と認識する一連のルート(外耳→中耳→内耳→蝸牛神経→脳)のどこかに異常が起こることで、耳鳴りや難聴が生じると推測されます。
そうした病気の中で、最も多いのが耳(外耳→中耳→内耳)に関係した病気ですが、聴神経や脳、あるいは全身性や精神的(心因性)の難聴の病気もあり得ます。
このように、難聴は、多くの病気の初発症状として現れることが多いので、可能性を甘く見ず、信頼のおける医師の診断をできるだけ早く受けることが重要です。
難聴の部位別病態・疑われる病気一覧
| 原因の 部位 |
病態 |
疑われる病気 |
| 耳 |
外耳 |
耳垢、異物、炎症 |
耳垢栓塞(耳垢)、外耳道炎、外耳道狭窄(異物の侵入) |
| 中耳 |
炎症、血流障害、貯留液、腫瘍、筋肉の痙攣 |
滲出性中耳炎、慢性中耳炎、耳硬化症、耳管狭窄症、耳管開放症、外傷性鼓膜穿孔 |
| 内耳 |
炎症、血流障害、内耳圧増加、リンパ組成の変化 |
メニエール病、遅発性内リンパ水腫、突発性難聴、外リンパ瘻、内耳炎、騒音性難聴、老人性難聴、音響外傷、薬剤性障害 |
| 聴神経 |
炎症、腫瘍、外傷 |
聴神経腫瘍、ハント症候群 |
| 脳 |
腫瘍、血流障害、外傷 |
脳血管障害(脳卒中)、脳腫瘍 |
| 全身性 |
血圧の変化、血流障害、自律神経異常、加齢、ホルモン分泌異常 |
糖尿病、高血圧、低血圧、動脈硬化、高脂血症、腎臓病、更年期障害、自律神経失調症 |
| 心因性 |
精神的影響 |
うつ病、不安神経症(パニック障害)、心身症 |

難聴者の割合は国や地域によっても異なります。難聴は高齢者の人に多いため、日本をはじめとした先進国に見られるように社会全体が高齢化すると難聴の人の割合が高くなっていきます。また、騒音は難聴の原因になるため、社会全体の騒音が大きくなると、難聴の人の割合が高くなるとも言われています。一方、中耳炎や妊娠中のウイルス感染などの感染症も難聴の原因となるので、発展途上国を中心とした、感染症が十分制御されていない地域でも難聴が多くなります。
当サイトでは、こうした実態のがつかみにくく、発症の発覚や対処法が難しい難聴(中でも突発性の難聴を中心とした急性的な難聴)の人が、難聴の回復(聞こえの獲得)をするために、どのような方法があるのかについての情報をまとめました。人がどのようにして音を聞き、言葉を理解するのかについて、どなたにでも理解できるように解説したつもりです。
その他の難聴や耳の異常の時は
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